新型コロナウイルス自粛明け、就職活動を制するポイントは?

7月は採用活動が少しずつ再開してきたが・・・

外出制限がとけてから企業の採用活動も徐々に再開をしているようです。かといって、すぐに就職活動を再開できている人は、そう多くないのではないでしょうか?

弊社の留学生専任キャリアアドバイザーの実感としても、ほとんどの人が内々定を獲得していない印象で、7月も「どうやって会社をみつければいいのか?」という相談が多く寄せられています。

新型コロナ感染症で今後の経済が見通せない中、留学生向けの求人はかなり減っているようです。就職支援係の先生方や提携しているパートナー企業と話せば、「求人がまともに見つからない」という声がよく出てきます。この状況下で、留学生本人が求人を見つけ出すのには相当な苦労と工夫が必要でしょう。

逆境でも就職活動を成功させる3つのコツ

いずれにせよ留学生にとっては逆境が続く中、内定を獲得し希望の未来をつかみ取るには、今後どのように就活を進めていけばよいのでしょうか。

誰も先が分からない、情報が錯そうする状態だからこそ、いち早く正確な情報を入手すること、そのために自らアンテナを張って情報を「取りに行く」ことが、今年の就活の成功のカギの一つだということを、前回の記事でお話ししました。今回はそれに加えて、3つのコツをお伝えしたいと思います。

1. 就職活動を一人でやらない

日頃、留学生の就職支援に携わっている人たちでも求人探しに苦労している今、単独で就職活動に取り組むのは得策ではありません。なるべく多くの協力者を集め、チームプレーで取り組みましょう。

就職相談者の中でいち早く内々定を獲得した人たちの中には、Weiboで就職活動を一緒に行うメンバーを募り、20人〜30人のグループで取り組んでいる人が少なからずいます。使える時間が限られている中、できるだけ多くの可能性を追い求めて質の高い就職活動を実現するには、チームプレーが非常に有効なのです。

実際、日本人学生にも同じことがいえます。キャリアセンターやOB・OGの先輩、友人、他校の学生などとのつながりを得て、チームプレーで就職活動に取り組んでいます。

外国人留学生の場合、OB・OGの先輩が見つけづらかったり、友人も日本式の就職活動に不慣れだったりして、グループづくりには日本人以上に苦労することでしょう。学校でキャリア講義を行う中で学生の皆さんを見ていると、同じ国籍同士では情報交換を行っているようですが、違う国籍・言語圏の人とは、あまりつながっていないような印象も受けます。

そのため、チーム形成のサポートを、キャリア支援係の先生方に是非お願いできればと思います。学校やクラス単位でグループを作り、苦労して見つけてきた少数の求人情報を漏れなく共有したり、失敗したことや成功したことを学び合ったりすることで、逆境でも就職活動を成功させやすくなります。卒業生などもグループに加えられると理想的です。

また、これは就職活動に限りませんが、自分が抱えている問題の答えは、意外と隣の人が持っているものです。もちろん最初から何でもかんでも他人に答えを求めることは依存体質になってしまうので良くありませんが、ある程度自分で考えてみても解決策が見えない問題は、一人で抱え込まずに人に聞いてみたほうが良いです。他人の知識や経験を自身の血肉に変えるのは人類が持つ強みの一つでしょう。

2. 落ちるのは当たり前

「先生、また落ちてしまいました。もうダメなのかな。」

このように話す留学生と毎年良く出会います。そのようなときに聞くのが「”また”って言うけれど、何社落ちたの?」です。

30社エントリーし、15社面接を受け、2社の内定を獲得する。この数字を日本人の就活生に伝えた場合、大半が違和感なく受け入れるでしょう。しかし、留学生にこの話をすると、「30社も受けないといけないんですか?そんなに受けられないです。」と答えてきます。彼らは、日本式の新卒採用の基本から認識がずれており、2〜3社連続で不合格だと「また落ちた」という考えになるのです。

ほんの5社でも受ければ内定がもらえるという認識で就職活動をすると、立て続けに3社落ちようものなら絶望モードに入ってしまいます。一方、30社ほど受けてやっと2社内定がもらえるという認識で動いていれば、10社連続で落ちても「まぁ、こんなもんか」と冷静でいられます。

この精神面の安定は、就職活動でとても重要な要素です。特に、人事面接や役員面接など人柄や人物像まで細かく見られる選考においては、精神的な安定が姿勢や目線、発声、しぐさなど非言語コミュニケーションにおいて有益に働き、内定までつながりやすくなります。

面接は落ちることの方が多いという当たり前の事実を受け入れ、粘り強く受け続ける姿勢がとても大切です。今年の就活は長期化が見込まれますが、それは心理的な負担がかかる期間も長くなるということ。数社面接すれば合格できるという甘い考えは捨てて、何十社も落ちた先に内定があることを理解しましょう。少しの失敗で傷ついてしまい、すぐに本来のパフォーマンスを出せなくなるというのは非常にもったいないことです。

3. 無理をしない

「面接で緊張しないようにするにはどうしたらいいですか?」
これも非常によく聞かれる質問です。私たちはこう答えるようにしています。
「緊張しないのは無理です。諦めてください!」

そんな無責任な、と思われるかもしれませんね。実際、このように留学生に回答をすると、9割方「え…?(期待していた答えと違う…)」という顔をされます。

しかし、事実として緊張しないというのは不可能です。人間は、普段とは異なる環境に置かれたとき、神経を尖らせて万が一のときに安全が確保できるよう設計されているからです。※面接を受けるのが日常になれば、もしかしたら緊張しなくなるかもしれませんね。

問題なのは、面接で不利に働いてしまうほど過度に緊張することです。従って、ある程度の緊張は問題として捉えなくていいのです。むしろ、適度な緊張は感覚が冴え渡って有利にすら働きます。

そして、過度な緊張状態を解くポイントは、心拍数のコントロールです。よく緊張すると動悸が激しくなりますよね。すると、呼吸は浅くなり思考力が低下します。また、声がうわずったり、体が震えたりします。これは、全力疾走した直後に椅子に座って面接を受けているようなものです。そのような状態では普段の50%の実力も出せないでしょう。

心拍数を適度な早さにコントロールできれば、いくらか緊張していたとしても上記の悪影響は出ません。では、心拍数のコントロールはどうすればいいかというと、深呼吸や軽いストレッチ、音楽を聞く、ガムを噛む、癒やし系の画像をみるなど様々あります。共通するのは、精神面へのアプローチではなく、身体的なアプローチだということです。

緊張とは不思議なもので、抑えようとすればするほど、大きく膨らんでいきます。落ち着こうと思っているのに、身体はそれに反して一層緊張してしまう。そのことに焦りが募って、もっと強く落ち着かなきゃと考える・・・。精神面へのアプローチは逆効果になりやすいのです。

また、辛くなったら就職活動と一旦距離を置くのも一つの手です。真面目な学生ほど、就職活動に、自分の人生に、相手企業に誠実に向き合おうとするため、面接で不合格が続くと大きなショックを受けます。自分の過去の努力や将来のビジョン、果ては人格そのものを否定されたような気分になることもあるでしょう。「自分が求めた他者から、自分は求められない」ことが続けば、大きなショックを受けるのは無理もありません。そういうときは、自身のメンタルケアを最優先しましょう。

今年の就職活動は、何が起こるかわからない

新型コロナ感染症の影響で、今年の就活は例年と比べ物にならないほど予測不可能なものになっています。

最近、このようなエピソードがありました。3月に書類一式を提出してからずっと音沙汰が無く、不合格になったものとあきらめていた企業から6月末に連絡が入り、「まだ就活を続けているのであれば、すぐに面接をさせてもらえないか?」と誘われたのです。

この留学生は、突然の連絡に驚きと嬉しさ、そして、なぜ今まで連絡をくれなかったのかという少しの怒りを感じながら選考を進め、見事内々定を獲得しました。

ここからわかることは、求人企業自体も迷いながら今年の採用を行っているということです。そのため、就職支援を行う皆様も留学生にどうアドバイスすればいいのか迷うことが多くなるでしょう。だからこそ、就職支援係の人たちも他者とのつながりを積極的につくり、情報共有を行うことが重要になると思います。逆境の中、わずかな可能性を切り拓くポイントは、特別高度なことではなく、日々の地道な活動にあると言えます。

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