在留資格のリスクマネジメント 卒業から入社まで時間が空く場合は要注意!

卒業から入社まで時間が空く場合は要注意

毎年、何万人もの留学生が日本で就職する際に”留学ビザ”から”就労ビザ”へ変更しています。多くの場合、卒業する年度の12月1日から2月くらいまでに在留資格の変更申請を行い、4月1日の入社に備えます。

今回お話しするのは、上記の主要なパターンに乗らなかった留学生、その中でも卒業をしてから入社までの期間が空いてしまった人にとっての関心事である「資格外活動許可」についてです。

卒業から入社までに時間が空くと、留学生が知らず知らずのうちに窮地に陥ってしまうことが意外にあることをご存知ですか?

資格外活動とは?

そもそも資格外活動とは何かというと、「在留資格で認められた活動以外の活動で、それによって収入・報酬を受けるもの」とされており、教育機関における勉学を主な活動として日本に在留している留学生にとってはアルバイトが該当します。そして、入管法第19条第2項により、この資格外活動をするためには、あらかじめ「資格外活動許可」を取得するよう定められています。

【参考資料】
資格外活動許可申請について(法務省HP)

資格外活動許可を得ることで、学業と並行して週28時間以内のアルバイトが可能になるため、ほとんどの留学生が取得しています。そして、母国からの仕送りだけでは足りない学費を補ったり、生活費に充てたりしています。「資格外活動許可」は、留学生が日本で生活をするための生命線とも言える制度です。

留学ビザに付随する資格外活動許可が問題に!?

さて、多くの留学生の安定した生活を支える資格外活動ですが、卒業から入社までに時間が空くとどのような問題が発生するのでしょうか?

それは、適切な在留資格申請を行わないと適法にアルバイトができなくなり、入社するまで生活が苦しくなることです。

具体例を一つ上げます。2019年9月に卒業する留学生のAさんは、2020年4月に入社予定です。現在持っている留学ビザの期限は2020年3月までであり、資格外活動許可も取得しています。在留期限も残っていて卒業から入社まで時間もあるので、就労ビザへの切替申請は年明けに行うことにして、卒業前と同じようにアルバイトを続けました。

毎年散見される上記のケースですが、このやり方は適切なのでしょうか?

答えは「NO」です。

留学ビザに付随する資格外活動許可は、学生として学業をおこなっている間にアルバイトができる許可なので、卒業すると同時にその資格外活動は無効になります。たとえ在留期限が残っていたとしてもです。

従って、適切な対応をしておかないと入社までの約半年間、その人は生活するための収入源を絶たれるという事態が発生してしまうのです。

見落とされがちなこの違反ですが、資格外活動罪や不法就労助長罪に問われる恐れがあります。就労ビザの切替ができなかったり、最悪の場合は強制送還の可能性もあったりするので、在留資格のリスクマネジメント上、絶対に知っておいた方がいい事例です。

卒業から入社までの空白期間ができる場合は「特定活動ビザ14(入社待機)」を使おう!

上記の問題を回避するためには、在留資格「特定活動14(入社待機)」を申請します。これを取ってから資格外活動許可を申請・取得すれば、入社までの間、適法にアルバイトをすることができます。

つまり、「留学」⇒「技術・人文知識・国際業務」となるところ、「留学」⇒「特定活動14」⇒「技術・人文知識・国際業務」のように1つ多く在留資格の切替申請をします。事務処理の手間は少しかかりますが、提出書類の数は少なく作成も難しくありません。後々のトラブルを避けるためにも、該当する場合は必ず行いましょう。

【参考資料】
特定活動14(入社待機)について(法務省HP)
特定活動14(入社待機)の申請書類(法務省HP)

「仕事面」のみならず「生活面」にも配慮を

留学生の中には、この特定活動ビザ14(入社待機)のシステムを知らない方も少なくありません。卒業から入社まで時間があく場合、「入社までの間、生活はどうしますか?」と確認を取り、必要であれば特定活動ビザの取得を勧めてください。

また、生活面への配慮は特定活動ビザ14(入社待機)に限った話ではありません。家を借りようと思っても大家に入居を断られる。運転免許を取ろうとしても「うちは外国人の対応ができないので・・・」と入校を断られる。病院では「日本語を話せる人と一緒にきてください。」と言われるなど、日本人が一般的に直面しない生活上の問題に、彼らは日々遭遇します。会社も仕事も気に入っており「仕事面」には問題ないものの、「生活面」に問題があるため職を離れるというケースもありますので、外国人雇用においては生活面の配慮がとても重要です。

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